歯並びを綺麗にしたいと思っていても、歯科矯正が大変そうだから手が出せないという人も多いのではないでしょうか。しかし、綺麗な歯並びには数多くのメリットがあります。
歯並びを綺麗にすべき理由と矯正方法をチェックして、理解を深めていきましょう。

綺麗な歯並びのメリット

海外では歯並びを気にして子供のころから矯正をすることも珍しくはありませんが、日本では海外ほど歯並びが重要視されていません。そのため、矯正をして歯並びを綺麗にする必要はないと考えている人もいるでしょう。

確かに、歯並びを綺麗にするメリットが見た目だけならそれほど気にする必要はないかもしれませんが、健康面や生活面でのメリットもあるのです。

しっかりと歯を磨ける

歯並びが悪いと、歯が重なり合っていたり歯ブラシが届かなかったりして、細かい部分の歯が磨きにくくなります。しかし、歯並びが綺麗だと一本一本の歯をしっかりと磨くことができるため、歯並びが悪い場合に比べて歯周病や虫歯になりにくくなりますし、歯磨きの時間を短縮できます。

歯の磨き直しは口臭の原因になるので、歯並びが綺麗であれば口臭を防ぐこともできます。

清潔感がある

歯並びが綺麗だと、ケアをしっかりとしているように感じられるため、清潔感のある人だという印象を持ってもらいやすくなります。

歯並びが悪いとマイナスの印象を持たれることもありますが、歯並びが綺麗で損することはありません。

顔のバランスが崩れにくい

歯並びは、顔のバランスにも関わってきます。歯並びが良いと骨格が左右対称になるため、顔のバランスが良くなります。それに加えて、食べ物を噛むときにも両方の歯で噛むことができるため、顔の片側だけが発達することを防ぐことができます。

歯並びは、顔のバランスのうち以下のような部分に現れます。

・目の大きさ
・口角の高さ
・ほうれい線
・顎関節症
・顔全体の歪み

もし上記のような点で気になる部分があるのであれば、歯並びが影響している可能性があります。

笑顔が綺麗

歯並びが良いと見た目が良いため、当然笑顔が綺麗に見えます。それだけではなく、歯並びが良いことで口が動かしやすくなり、笑顔が綺麗になるのです。先に述べたように歯並びが良いと顔のバランスが整うため、そういった点でも、歯並びが悪いよりも笑顔が綺麗に見えます。

喋りやすい

歯並びが悪いと、舌が動かしにくくなったり唇が閉じにくくなったりすることで発音しにくくなることがあります。歯並びが原因で発音しにくくなっている場合は、歯並びを綺麗にすることで喋りやすくなります。

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▶歯並びが綺麗だと何が良い？メリットや良い歯並びの条件をチェックしよう

綺麗な歯並びのチェックポイント

綺麗な歯並びにはいくつか条件があります。一見綺麗なように見えても、実は歯並びに問題があるということもあります。綺麗な歯並びのチェックポイントを確認して、自分の歯並びは綺麗かどうか、矯正をするべきかどうかを確認しましょう。

噛み合わせが良いかどうか

歯並びが綺麗だと、歯を奥歯まで噛んだにしっかりと噛み合います。歯がしっかりと噛み合っているかどうかは、以下のような条件を満たしているかどうかでわかります。

・上下の歯が交互に噛み合っている
・上の前歯が下の前歯の上2～3mm程度重なっている
・前歯の中心が合っている

前歯の中心が合っているかどうかの確認をする時には、上唇小帯(じょうしんしょうたい)と下唇小帯(かしんしょうたい)を基準にすると判断しやすくなります。上唇小帯とは、上の歯茎と上唇をつないでいる筋で、下唇小帯は下の歯茎と下唇をつないでいる筋です。

これらは前歯の中心に位置しているため、上唇小帯と下唇小帯を見て前歯の中心が合っているかどうかを判断すると良いでしょう。

まっすぐ生えているかどうか

正しい位置に歯がまっすぐ生えているかどうかというのが、綺麗な歯並びの重要な条件です。噛み合わせが良かったとしても、歯が斜めに生えていたり前に出ていたりする場合には綺麗な歯並びだとは言えません。

左右対称かどうか

歯を正面から見たときに左右対称になっているかどうかもポイントです。歯の大きさや形が左右で対象になっていると、歯並びが綺麗に見えます。

歯並びの悪さの種類とデメリット

歯並びが悪いと、さまざまなデメリットがあります。歯並びの悪さにはいくつか種類があり、その種類によってデメリットも異なります。

出っ歯

出っ歯は、歯が前に飛び出ている歯並びです。唇が歯に押し上げられて口が開いている状態になるため口呼吸になりやすくなるというデメリットがあります。

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▶出っ歯の原因・症例と治療方法

受け口

受け口は、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態のことです。奥歯が噛み合わないため食べ物を噛みにくいというデメリットがあります。また、発音障害になりにくい歯並びでもあります。

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▶受け口の原因・症例と治療方法

叢生

叢生(そうせい)は、歯並びが凹凸になっている状態のことです。歯がぼこぼこしているため歯磨きがしにくく、虫歯や歯周病になりやすく、口臭の原因にもなります。

開咬

開咬は、奥歯が噛み合うが前歯が閉じない状態のことです。前歯が上手く噛み合わないため前歯でものを噛み切ることができません。また、歯が閉じられないので口呼吸になりやすいというデメリットもあります。

すきっ歯

すきっ歯は、歯と歯の間に隙間がある状態のことです。歯の間の隙間に食べ物が詰まりやすく、そこから歯周病に繋がることがあります。

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▶すきっ歯の原因・症例と治療方法

交叉咬合

交叉咬合(こうさこうごう)は、奥歯の噛み合わせが左右にずれている状態のことです。歯の噛み合わせが全体的にずれているため、物を噛みにくいというデメリットがあります。また、顔のバランスがゆがみやすく、肩こりや頭痛などの症状が起こることがあります。

歯並びを綺麗にする矯正の方法

歯並びは、歯科矯正をすることで綺麗にできます。一口に歯科矯正と言っても、以下のように複数の矯正方法があります。

・マウスピース矯正
・ダイレクトボンディング
・セラミッククラウン
・ラミネートベニア
・MRC
・ブラケット矯正
・舌側矯正
・インプラント矯正

矯正の規模によって、向いている矯正方法は異なります。また、矯正方法によって価格や痛み、矯正期間などに差があります。そのため、どの矯正方法が自分に合っているのかを知ることが重要です。

マウスピース矯正

▼費用
30～110万円
▼期間
1～3年

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを装着する矯正方法です。
歯科矯正が目立つのが嫌だという人も多いかと思いますが、マウスピース矯正であればそれは問題ありません。加えて、食事の時やマウスピースが気になる場面などでは自分で取り外すこともできます。

しかし、自分で取り外すことが可能な分、外している時間が長いと矯正の期間が長くなったり、痛みが増したりする可能性があります。マウスピース矯正のために歯を削る必要があり、ワイヤー矯正よりも強い痛みを感じるというデメリットもあります。

ダイレクトボンディング

▼費用
2～6万円(1～3万円/本)
▼期間
30分

ダイレクトボンディングは、プラスチック素材を歯の表面に貼り付けることで自然な歯を再現するという矯正方法です。

すきっ歯を矯正するために矯正をするのであれば、ダイレクトボンディングは最適な矯正方法です。短時間で矯正を終えることができる上、費用も比較的安価で済みます。歯を削る必要がないため、痛みもありません。

天然歯の色味を再現できるため自然で綺麗な見た目の歯にできますが、経年変化と着色によって色が変わることがあります。また、プラスチック素材のため耐久性は高くありません。

ダイレクトボンディングは口の中で作業を行うため、歯科医師の技量によって仕上がりに差があります。そのため、ダイレクトボンディングを積極的に行っている腕の良い歯科医師がいる歯科医院を選ぶようにしましょう。

セラミック矯正

▼費用
7～20万円/本
▼期間
2週間～1ヶ月

セラミック矯正は、歯を削って被せものをすることで歯の矯正を行う方法です。

歯を動かして矯正するのではなく、被せものによって矯正を行うため、歯の形や大きさを自分好みのものにできます。また、歯が汚れにくく強度に優れているというメリットもあります。

セラミック矯正は虫歯治療や歯周病予防も兼ねているため医療費控除の対象になり、費用を抑えることも可能です。

歯を削る量が多いため神経を取らなければいけない場合がありますが、神経を残せるように矯正を行う歯科医院を選べば問題ありません。しかし、神経を取る場合でも残す場合でも、セラミック矯正では大きく矯正をすることはできないことに注意してください。

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▶セラミック矯正のメリット・デメリット、治療期間・症例

ラミネートベニア

▼費用
5～10万円/本
▼期間
通院2回

ラミネートベニアは、歯の表面を削ってセラミック状のシェルを貼り付ける矯正方法です。

歯の表面を削るだけなので負担が少なく、すきっ歯の矯正に向いています。また、歯の表面が削られるので綺麗に見えます。

しかし、ラミネートベニアは耐久性が低く、歯を噛み締めたり歯ぎしりをしたりする癖のある人は割れてしまうことがあります。

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▶ラミネートべニアのメリット・デメリット、治療期間・症例

MRC

▼費用
35～45万円
▼期間
2年

MRCは、マウスピースと口周りの筋肉のトレーニングを合わせて行い矯正する方法です。

MRCは大人になってからではなく子供の歯の矯正に向いており、永久歯が生え揃う前に行うため自然な歯並びになります。また、矯正の後戻りも少ないです。

痛みが少ないため子供でも嫌がらずに行うことができます。しかし、トレーニングを同時に行うことで矯正をするため、しっかりと努力をしなければ意味がありません。そのため、本人がやるだけではなく、家族の協力も必要になる矯正方法です。

ワイヤー矯正

▼費用
70～110万円
▼期間
通院2年、保定2年

ワイヤー矯正は、その名の通りワイヤーで歯を固定して矯正する方法です。

比較的重症でも矯正をすることが可能で、もっとも一般的に行われている矯正方法です。そのため、ほとんどの歯科医院でワイヤー矯正の治療を受けることができます。器具をつけるだけなので、本人の努力も必要がありません。

しかし、ワイヤー矯正は歯の表面にワイヤー器具を取り付けるため、見た目が気になるというデメリットがあります。また、歯磨きがしにくくなるため、口臭や虫歯の原因になることがあります。後戻りを防ぐために抜歯をすることがあり、痛みもあるというのもデメリットです。

舌側矯正

▼費用
110～150万円
▼期間
通院2年、保定2年

舌側矯正は、ワイヤー矯正のワイヤーを歯の裏側につける矯正方法です。

通常のワイヤー矯正よりも器具が目立ちませんが、器具が舌に当たるため違和感があり、喋りにくくなることがあります。また、通常のワイヤー矯正と比べて費用が高額です。

インプラント矯正

▼費用
60～150万円
▼期間
1～2年

インプラント矯正は、歯茎に小さなスクリュー(ネジ)を入れ、それを土台にして歯を引っ張り動かすという矯正方法です。

歯にスクリューを埋め込むのは抵抗感があると思いますが、基本的には抜歯をせずに行うことができ、痛みはほとんどありません。矯正が終了したら、スクリューは除去します。

スクリューで固定して歯を引っ張るため歯を動かすことのできる範囲が大きく、比較的重症でも矯正が可能です。

しかし、生活している間にスクリューが外れることがあり、その場合には新たにスクリューを埋め直す必要があります。また、インプラント矯正に対応している歯科医院が少ないというのもデメリットです。

歯科矯正を行って綺麗な歯並びを手に入れましょう

綺麗な歯並びを手に入れるための歯科矯正には、さまざまな種類があります。治療したい歯並びによって向いている歯科矯正の方法は異なりますし、痛みや費用などもまちまちです。

そのため、それぞれのメリットやデメリットを見比べて、自分に合った歯科矯正の方法を選ぶことが重要です。自分に合った歯科矯正を行って、綺麗な歯並びを手に入れましょう。

動画でわかる！矯正方法の種類別メリット・デメリット

審美歯科医が、矯正方法の種類別にメリット・デメリットを解説しています。
それぞれの特徴を理解して、納得した矯正方法を選びましょう。詳しくは動画内で解説していますので、ぜひご覧ください。

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セラミック矯正の症例

この症例は出っ歯だったのと、歯が斜めに生えていましたのでこの2点をセラミック矯正で改善しました。

歯のサイズを見て頂くと歯が小さく丸めになっているのも分かりますでしょうか？　今回は男性の方でしたので、自然な歯の色にしたいということでナチュラルなトーンの歯で治療しました。

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九段下スターデンタルクリニック院長経歴

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