神経を残したまま行うセラミック矯正とは?
早く治したい人におすすめ!セラミック矯正とは
セラミック矯正での歯並びを治す方法は、歯を削ってできたスペースにセラミック製の歯を上からかぶせてしまうというものです。「矯正」と名前が付いていますが、歯を動かす矯正ではなく、歯を動かさないで歯並びを整える治療です。
メリット
- ・短期間で矯正が完了できる
- ・虫歯治療が同時に行える
- ・歯の大きさや色が選べる
- ・治療の痛みがほとんど無い
- ・後戻りが無い
- ・神経を残すセラミック矯正なら、歯の寿命を縮めてしまう心配が少ない
短期間で治療ができる
歯の状態によって期間が異なりますが、セラミック矯正は最短1週間で治療が完了します。
虫歯治療が同時に行える
歯を削ってセラミック製の歯を被せるので、虫歯があるところもまとめて削って治せます。上からセラミックの被せ物で歯を覆うので、治療跡も残りません。
歯の大きさや色が選べる
セラミックでできた人工歯を使用するので、歯の大きさや形が選べます。また、歯の色も自由に設定できるので、ホワイトニングが不要になります。
治療の痛みが無い
歯を動かすワイヤー矯正やマウスピース矯正では、歯が動くときに痛みが出ます。また、装置の角や淵が唇に当たって物理的に痛むこともあります。
セラミック矯正はワイヤーやマウスピースのような装置を一切使用しないので、装置の痛みや歯を動かす痛みがありません。歯を削る際も麻酔を使用するため、痛みを感じない治療です。
後戻りが無い
矯正治療で歯を動かすと、治療後に歯が元の位置に戻る「後戻り」が起きます。セラミック矯正は歯を動かさないので、後戻りの心配はありません。
神経を残すセラミック矯正なら、歯の寿命を縮めてしまう心配が少ない
セラミック矯正の中には歯の神経を抜いて治療するものもあります。歯の神経は歯に栄養を届ける大切なもので、無くなると歯が脆くなって将来的に抜けてしまいます。
神経を残すセラミック治療なら、歯の神経が生きたままなので歯が脆くなりにくく、歯の寿命を縮める心配が少ないです。
デメリット
- ・重度症例には適していない
- ・歯の神経を取るセラミック矯正は歯が脆くなる
- ・健康な歯を削る必要がある
- ・セラミックの破損リスクがある
重度症例には適していない
セラミック矯正は、どんな状態の人にも適応するわけではありません。
セラミック矯正によって歯並びを整えるには限界があるので、重症の歯列不整の人には対応できないことがあります。
歯の神経を取るセラミック矯正は歯が脆くなる
治療の際に歯の神経を取る場合があり、歯の寿命を縮めてしまうといった悪影響があります。
健康な歯を削る必要がある
セラミックを被せるために、健康な歯をひとまわり削る必要があります。
歯を動かす矯正治療でもどのくらい歯並びが悪いかによって、歯を並べるために健康な歯を抜いたり削ったりすることもあります。
どの方法を選ぶかは、自分の歯並びの状態と理想を叶えるためにはどんな方法があるか、それによって自分の歯にどんなリスクが生じるかを考えて選ぶと良いでしょう。
セラミックの破損リスクがある
セラミックは噛み合わせや歯ぎしりなどが原因で、破れたり欠けたりすることがあります。
壊れてしまった場合は基本的に作り直しになるので、追加費用が発生します。
セラミック矯正は神経を抜かなくてもできる
歯並びが気になってセラミック矯正を考えているものの、「歯の神経を抜くのでは?」と心配をされている方が多いかもしれません。従来のセラミック矯正は歯の神経を抜いて治療を行っていましたが、現在は技術の進歩により神経を抜かずに矯正をする方法が可能になりました。
私たちの歯は一番外側に「エナメル質」と呼ばれる白く硬い組織があり、その下に「象牙(ぞうげ)質」と呼ばれる組織、さらに奥に歯の神経である「歯髄(しずい)」という構造でできています。
歯の神経は、食べ物の温度や虫歯の痛みを伝える作用のほか、組織内にある細い血管が水分やミネラルなどの栄養分を運び、健康で丈夫な歯を保つ役割があります。また、虫歯の原因になる細菌の侵入を防ぎ、万が一虫歯になったときには歯の組織を硬くして修復する働きも行ないます。
歯の神経は一度抜いてしまうと元に戻ることはないので、セラミック矯正を行うときは神経を残す治療をおすすめします。
神経を抜かないセラミック治療ができる理由
神経を抜かないセラミック治療が可能な理由はふたつあります。
- ・薄くても強度のあるセラミックができたから
- ・精密なCT画像が撮影できるようになったから
薄くても強度のあるセラミックができたから
セラミックの素材が改良されて強度や均一性が高くなった点に加え、最先端のコンピューター技術によってセラミックの細かい設計や加工作業が可能になったことから、従来よりも薄くて丈夫な被せ物が作れるようになりました。
セラミックが薄くて丈夫であれば、神経を抜くほど厚く歯を削らなくていいので、神経を残したセラミック矯正が可能になったのです。
精密なCT画像が撮影できるようになったから
ほとんどの審美歯科では口内のさまざまな角度から撮影できるCTを導入しています。CTでは小数点以下2桁のmm単位で歯の神経の位置情報を取得できるので、これらのデータを基に神経の直前まで歯を削ることが可能になりました。
なお、最低限に歯を削るには熟練した技術が必要なため、神経を抜かないセラミック矯正を行う際は豊富な経験を持つ歯科医師を選ぶ点も大切なポイントです。
なぜ「セラミック矯正は神経を抜く」と思われているのか
かつては被せ物の「クラウン」に使用するセラミックを薄く削る技術がなかったため、セラミック矯正には厚みのある人工歯を使用していました。
厚みがある人工歯を被せるときには、その分歯を多く削る必要があります。歯を削る厚みが神経に達したときは、必然的に神経を抜かなければなりません。
歯科医院によっては、神経を残すと痛みを感じやすく虫歯が進行しやすいという理由から、神経を抜くセラミック矯正を行うところもあります。また、大きく作った人工歯は噛み合わせなどの微調整がしやすいため、従来のセラミック矯正の方法を取り入れている医院も実在します。
セラミックの質や加工技術の性能、歯科医師の技術の向上に伴い、現在の審美歯科では歯を最小限に削り神経を残す方法でセラミック矯正を行うことが一般的ですので、歯科医院を選ぶときはよく確認しましょう。
神経を抜くデメリット
セラミック矯正などの歯の治療の際に神経を抜いてしまうと、下記のような症状が出てきます。
- ・歯根が膿んでしまう(根尖病巣)
- ・歯が脆くなる
- ・歯が黒ずんでくる
歯根が膿んでしまう(根尖病巣)
歯の神経を抜いたときには、歯の根元に膿がたまる「根尖病巣(こんせんびょうそう)」と呼ばれる病気にかかるリスクがあります。
歯の神経が通る「根管(こんかん)」は細く複雑な組織のため、さまざまな細菌や取り切れない神経などが残ることがあります。神経が残ると治療を終えたあとに根尖病巣が再発しやすくなります。
根尖病巣が再発したら再治療を行いますが、治療のたびに歯を削ることになるので、歯寿命が短くなります。また、状況によっては抜歯をしなければならないケースも見られます。
歯が脆くなる
神経を抜いた歯は水分や栄養が行き渡らなくなるので、形は残っていても健康な歯とは言えません。神経のない歯は弾力が無くなって脆くなり、硬いものを噛んだときに歯が欠けたり割れたりすることがあります。
また、神経を抜いた歯は自ら修復ができないため、虫歯になりやすいというデメリットもあります。温度や痛みの感覚もなくなるため虫歯に気づくのが遅くなるほか、食事の際に味覚が変わったと感じる場合もあります。
歯が黒ずんでくる
神経のない歯は血液が循環しなくなるため、新陳代謝ができず内部に古い組織が残ってグレーや黒、茶色に変色することがあります。
特に前歯の神経を抜いたときには変色した部分が目に付きやすく、気にする患者様が多くいらっしゃいます。神経を抜いた歯の根元が変色して黒ずんでくると、歯茎から透けて黒っぽく見える場合もあります。
セラミック矯正の手順
それでは、歯の神経を抜かないセラミック矯正の手順と費用についてご紹介します。
九段下スターデンタルクリニックの一般的なセラミック矯正は、下記のような手順で行ないます。
- 1.カウンセリング
- 2.歯を削る
- 3.仮歯を被せる
- 4.セラミックを被せる
1、カウンセリング
まず初めに、カウンセリングで患者さんのお悩みやご希望をゆっくりとお聞きし、実際に歯の状態や問題点などを診察します。その際、虫歯や根尖病巣などで早急な対応が必要な場合は優先的に治療を行います。
九段下スターデンタルクリニックのカウンセリングでは、患者様の顔の形や肌の色、身長、好みなどに合わせて歯の大きさやセラミックの色などを詳細にご提案します。患者様の状態に近い症例の写真や、治療後のシミュレーションでイメージを確認しながら相談を進めることも可能です。
治療の計画がまとまったら、「治療計画書」をお渡ししてセラミック矯正の治療をスタートします。
2、歯を削る
続いて、クラウンを製作するために患者様の歯型を取ります。その後、最新のCTでさまざまな角度から矯正したい歯の部分を撮影し、歯の神経の正確な位置を詳細に調べます。
これらのデータを用いながら、セラミック矯正の経験豊富な歯科医師が歯の神経の直前まで歯を削ります。
3、仮歯を被せる
患者様の歯型を基にしてクラウンを製作しますが、完成までには少々お時間をいただくために、いったん「仮歯(かりば)」と呼ばれるプラスチック製の歯を被せます。患者様のお好みの角度や大きさなどを相談しながら、仮歯の状態で丁寧に時間をかけて微調整を行ないます。
プラスチック製の仮歯はセラミックに比べるとやや強度が劣りますが、極端に硬い物をかんだりガムを食べたりしない限り日常生活への支障はありません。初めの段階で大きな問題がなければ、1回目の治療でここまで完了します。
4、セラミックを被せる
仮歯で調整したデータを基にして、クラウンになるセラミック歯を最終的に完成させます。九段下スターデンタルクリニックは院内に技工室を設置し、歯科技工士を招いて患者様それぞれに合わせたオーダーメイドのセラミック歯を製作しています。
セラミック歯ができあがったら実際に装着し、最終的に角度や形、色などをチェックして違和感がなければセラミック矯正は完了です。大きな問題がなければ最短2回、約1週間で治療終了です。
セラミック矯正の費用
最後に、セラミック矯正に必要な費用についてご紹介します。九段下スターデンタルクリニックでは、患者様に合わせた3つのコースをご用意しております。
- ・ハイブリッド 1本あたり¥70,000~
- ・セラミック 1本あたり¥110,000~
- ・オールセラミック 1本あたり¥150,000~
ハイブリッド 1本あたり¥70,000~
セラミックにプラスチックの素材を混ぜて作った人工歯で、他に比べ少ない費用で済む点が特徴です。
セラミック 1本あたり¥110,000~
金属で作った歯形の上にセラミックを焼き付けるタイプの人工歯で、患者様の歯に近い色合いで製作できます。
オールセラミック 1本あたり¥150,000~
すべてセラミックで作られた人工歯で、他に比べて最も自然な色合いで美しく、耐久性がある点が魅力です。
そのほかの費用
セラミック矯正の費用に加えて、仮歯の代金として1本あたり¥5,000がかかります。また、最初の診察で虫歯などの治療が必要と判断した場合は、別途治療費が加わります。
セラミック矯正は自由診療のため保険が適用されません。九段下スターデンタルクリニックでは、初めにお渡しした治療計画書のほかに金額はいただきませんのでどうぞ安心してご利用ください。
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セラミック矯正の症例
この症例は出っ歯だったのと、歯が斜めに生えていましたのでこの2点をセラミック矯正で改善しました。
歯のサイズを見て頂くと歯が小さく丸めになっているのも分かりますでしょうか? 今回は男性の方でしたので、自然な歯の色にしたいということでナチュラルなトーンの歯で治療しました。
九段下スターデンタルクリニック院長経歴
奈良教育大学附属中学校卒業
清風南海高校卒業
2000年長崎大学歯学部卒業
ア歯科パークハイム診療所勤務
2006年九段下スターデンタルクリニック開業
医療法人社団スタデン理事長就任
ご挨拶
また当医院ではスタッフの接遇にも力を入れております。
歯医者に通うのは怖いことですから、その気持ちを少しでも和らげることができるように「例え洗練されていなくとも、心のこもったおもてなしをするように」と全スタッフに言い聞かせております。
是非1度スター歯科にお越しください。
その出会いをきっかけに、生涯のかかりつけ医として選んでいただけるようにスタッフ一同全力を尽くさせていただきます。
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