歯並び矯正を始める前に知ってほしい、それぞれの治療の長所と短所を解説します。
当院が運営するYouTubeチャンネル「九段下スターデンタル田中 和之」では理事長の田中が矯正についてわかりやすく解説する動画を定期的に配信しています。
今回は「歯並び矯正をはじめる前に知ってもらいたいこと【長所と短所を比較】」というテーマで配信した動画の内容をご紹介します。
歯並び矯正を考え始めた人に役立つ内容になればとの思いから、歯並び矯正の種類とそれぞれの長所・短所を比較できる内容としました。矯正治療を検討し始めた方、矯正ビギナーの方が知っておいた方がいい話をお話ししますので、ぜひ参考にしてください。
矯正治療といっても、大きく分けて2つあることを覚えておいてください。
まず1つは、歯を動かす矯正治療。2つめは、歯を削ってセラミックを被せて治す矯正治療です。
まず歯を動かす矯正治療と言えば、ワイヤー矯正があります。歯にボタンのようなものを貼り付けて、そこに針金をつけて治す矯正治療です。
ワイヤー矯正の長所は、治せる種類の歯並びが多いことです。重症な歯並びでも治すことができます。万能タイプの治療がワイヤー矯正となってきます。
短所は、基本的には犬歯の1本奥の小臼歯を4本とも抜いてしまうことと、親知らずを4本とも抜いてしまうことです。合計で8本を抜いて治療するのが短所となります。親知らずはいらない歯なので抜いても良いですが、小臼歯を4本抜いて治療すると将来非常に困ったことになります。
また治療期間が長いことも短所です。通院期間が2年、保定期間が2年の合計4年間がワイヤー矯正の基本的な治療期間です。
そのうえ、後戻りが必ずあることも欠点になります。後戻りとは、矯正した歯がもとの生えていた場所に戻ろうとする力です。後戻りは個人差がありますが絶対になります。大体の目安として、矯正治療が終わって5年ぐらい経過したら後戻りしてきたなと感じると思います。矯正治療が終わって10年ぐらい経つと大分戻ったなと感じることが多いです。
マウスピース矯正の長所は、とにかくマウスピースをパチッとはめるだけなので、周りの人から気づかれにくいことが最大の長所と言えます。
マウスピース矯正の短所は、治せる種類の歯並びが少ないことです。マウスピース矯正でしっかりと治っているケースは全体の10%~20%ぐらいしかないと、矯正歯科学会も発表しています。ちゃんと治せるタイプの歯並びがとても少ないということは理解しておいた方が良いでしょう。
次にセラミック矯正についてです。セラミック矯正の中でも歯を大量に削ってセラミックを被せて治す、〝神経を取る〟セラミック矯正があります。
〝神経を取る〟セラミック矯正の長所は、すぐ治ること、治療がはやいこと、比較的重症な歯並びでも治せるためやった直後の満足度はNo.1ということだと思います。
短所は、神経を取ることによる弊害が段々と出てくることです。まず、歯ぐきが黒くなってしまうことです。次に、歯が柔らかくなって割れやすくなること、そして根っこが膿んでしまう病気になりやすいことです。この病気になると最悪です。〝神経を取る〟セラミック矯正は、治療したことを将来後悔する確率が一番高い治療法だと思います。
歯を少しだけ削って、薄いセラミックを被せて治す〝神経を残す〟セラミック矯正というものもあります。
長所は、すぐに治ること、治療スピードが速いこと、歯を少ししか削らないため歯にすごく優しいということです。僕の歯は上6本、下6本、計12本の歯を全部〝神経を残す〟セラミック矯正で治療していますが、30年経っても何の問題もありません。
〝神経を残す〟セラミック矯正の短所は、歯を少ししか削らないため、矯正量には限界があります。あまり重症な歯並びだと治しきれないことが短所です。
すべての治療には、長所も短所もあります。長所が大きな治療はその分、短所も大きいことを理解しましょう。長所だけ知って治療法を選ぶのではなく、短所も知ったうえで治療法を選択しなければいけないことを理解してくださいね。
九段下スターデンタルクリニックでは、〝神経を残す〟セラミック矯正を行っています。〝神経を残す〟セラミック矯正は、治療後の満足はもちろん、将来的にも後悔しない優しい治療法です。
当院では、カウンセリング時のレントゲン撮影も無料の、無料カウンセリングを行っています。ご自分の歯並びが〝神経を残す〟セラミック矯正で治るのか気になる方は、お気軽に九段下スターデンタルクリニックへお越しください。