「セラミック矯正って大丈夫なの?」という疑問に、審美歯科医が真実をお話しします。
当院が運営するYouTubeチャンネル「九段下スターデンタル田中 和之」では理事長の田中が矯正についてわかりやすく解説する動画を定期的に配信しています。
今回は「審美歯科医が語る真実。セラミック矯正って大丈夫なの?」というテーマで配信した動画の内容をご紹介します。
セラミック矯正には、「神経を取るセラミック矯正」と「神経を残すセラミック矯正」の2種類あります。
〝神経を取る〟セラミック矯正は非常に歯に悪いのでやらないほうが良いでしょう。
一方、〝神経を残す〟セラミック矯正は、非常に歯にやさしいのでおすすめです。
私自身、〝神経を残す〟セラミック矯正の治療を30年前に受けておりますが、未だに何の問題もおきていません。〝神経を残す〟セラミック矯正は、とても長持ちで良い治療です。
残念ながら「神経を取るセラミック矯正」が一般的に行われています。
〝神経を残す〟セラミック矯正は技術的に難しいからです。
多く行われている〝神経を取る〟セラミック矯正は、歯を大量に削るものですから矯正量が大きくなるメリットもあります。
神経を取ることによる3大デメリットが発生するまでは、実は満足度が高いのは〝神経を取る〟セラミック矯正です。
ただし、やった直後の満足度は高いですが、将来的にはやったことを後悔する可能性も高いと言えます。
〝神経を取る〟セラミック矯正のデメリットは大きく3つあります。
1つめは、歯や歯の周囲の歯茎が黒ずんで見えてしまうことです。
2つめは、神経を取ると歯がもろくなり、歯が折れる可能性が高くなることです。
3つめは、神経を取ると歯の根っこが膿んでくる可能性があることです。根っこの病気になると大変です。
〝神経を取る〟セラミック矯正をして、歯の根っこが産んでしまったときの治療法は2つあります。
1つは、膿んでいる部分の歯ぐきをめくって、中の膿んでいる根っこの先端を切る治療法です。
これは適応症が限られるうえに、必ず治るかは治療してみないと分かりません。
2つめは、膿むたびにセラミックをドリルで割って外して、根っこの部分を消毒をする方法です。
この治療法では、治療のたびにセラミックを作り直す必要があるため、莫大なお金がかかってしまいます。また根っこの部分を消毒をしても、再発する可能性は高いでしょう。
治療中はプラスチックの仮歯が入ることになるので、他の人から見ても歯の違いが分かることもあります。そのうえ、1本だけの仮歯は非常に取れやすいです。
セラミック矯正の治療行うときは、通常2本、3本、6本から治療を行います。つながった仮歯はそう簡単に取れるものではありませんが、1本だけ単独の仮歯を入れるとかなりの確率でとれてしまいます。
以上のことから、根っこが膿んでしまうとかなり大変なのです。
〝神経を残す〟セラミック矯正はとても歯に優しい治療法です。
神経を残すので、歯を少ししか削りません。削った量の間でしか歯の矯正はできませんが、その分、優しい治療だと言えるでしょう。
〝神経を取る〟セラミック矯正をすることで、将来的に治療したことを後悔する患者さんは少なくありません。
歯科医師であれば、出来る限り神経を残して治療することが当然のことだと思います。しかし、なぜだか業界全体が「セラミック矯正をするときは神経を取っても仕方がない」という雰囲気になっていますが、私はそれは間違っていると思っています。
歯並びを治したいと思ったら、〝神経を残す〟セラミック矯正を検討するのが良いでしょう。
短期間で歯並びが治せますし、色や大きさも選ぶことができます。神経を残す限りは、歯に優しい矯正治療になっています。
もし、矯正量の問題で〝神経を残す〟セラミック矯正で難しいとなれば、その次にはワイヤー矯正を検討すべきだと思います。
〝神経を取る〟セラミック矯正は、芸能人のような方でなければやらないほうがいいと思います。
私自身、〝神経を残す〟セラミック矯正を受けて約30年経っていますが、全く何の問題もなく快適に過ごしています。
歯の将来を考えた、安全なセラミック矯正は、〝歯の神経を残す〟セラミック矯正です。
九段下スターデンタルクリニックでは、〝神経を残す〟セラミック矯正がスタンダードな治療になるように日々努力をしております。
どうぞお気軽にご相談ください。